安藤忠雄氏セミナーに参加して

例年,年末の時期に開催されているセミナーに参加してきた.

ここ最近は忙しかったので見合わせようか悩んだが,昨年の安藤さんは風邪を引いててちょっと元気が無かったので,今年は元気な姿を見たいと思い参加してきました.

今年の安藤さん

とてもお元気でした.モデレータの米倉先生は風邪でしんどそうでしたが...
リーダーの条件として,『夢を持ち,周りに波及させるくらいじゃないとダメ』とか,『想像力をもって仕事するにはケンカ腰くらいでないといけない.俺がやるという気持ちがないと』とか,いかにも"引っ張るリーダー像"のお話がありました.これはある意味予想通りの展開でした.
ところが結構意外だったのは,『みんなが,自分たちでやったと思えるようにしないといけない』と強くおっしゃっていたことです.参加している人たちとよく対話して,価値観を確認し,『同じ目標/夢を共有すれば大きな力となる』とおっしゃってました.自分の中の価値観を押し付けるのではなく,よく相手の話を聞いた上で対話すべし,と.

対話といえば

以前,対話について書かれた本の書評を書いたことがありました.

読んだときの感想から,私にとって目新しかったことは,

その中で、私は以下の2点が目新しかった。
* 謝ること、許すことは、義務ではなくチャンスである。
* 価値観の押しつけには敏感に反応してはね返すべし。パーンと冷静かつ論理的に、なおかつ、いやみったらしく。

2点目の価値観の対話に付いては,ただ単に"聞く"だけでなく,自分の価値観とぶつけ合いながら"聴く"ことが大事であろうと,安藤さんの話を聴いたときに思いました.

ところでリーダー論

セミナータイトルであるリーダー論ですが,やはり安藤さんは,『をもて.それには色々なことに興味を持て.頭でっかちで表面だけわかった気で満足せず,何にでも顔を突っ込め.』とまずは好奇心について主張していました.結局,人に興味がなければリーダーだろうが部下だろうがうまくいかないよ,と.
安藤さんの事務所は,27名程度のメンバーだそうです.意外と少ない.アルバイトの学生も含めてどのように接しているかなどは,以下の本にも詳しく書いてありました.

表紙の写真はちょっと怖いですが(笑),中は建築の写真がたくさんあり,安藤本らしく建築への夢がつまったワクワクする本でしたよ.